帝国の夢ー地上管制官室よりトム少佐へー

80年代SF傑作選の短編ですが、デヴィッド・ボウイの「スペースオデティ」の歌詞と同じなので、
気になって読みました。
やっぱりボウイの曲からインスピレーションを得たようです。
(2005.12.14ご参照。kei-harretさんのコメントが詳しいです。)
作者イアン・マクドナルドアイルランド人で英国で活躍。
やっぱり、ボウイの影響を受けたってわかるだけでうれしいです。
トム少佐は宇宙のヒーローで、どちらかというと「スペースオデティ」の宇宙に漂う恍惚感とは無縁のスペースオペラ的登場です。
主人公の少年は彼と一緒に戦う「銀河で最も有名なファイティングデュオの片割れ」
ただ普通のSFチックじゃないのは、すべて彼の脳内での出来事だったとい内容です。
私は実話で全く同じ話の本を読んだことがあって、ここまで同じってどうなのかなあって
思いましたが・・・
脳腫瘍を宇宙戦争のイメージで、直すというところまで同じです。
もちろん小説の方が家族の問題も絡めドラマチックです。
一番×なのは、訳者がボウイの「スペースオデティ」をしっかり聞いたことがないのがバレバレなことでした。

80年代SF傑作選〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

80年代SF傑作選〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)