高島野十郎の絵

 今夜のテレビ「美の巨人たち」久しぶりに魅入られました。*1
高島野十郎って画家の絵は、今回初めて見ましたが、なんとも入魂の作ばかりなんです。
永遠のなかの、自然の美しい一瞬を閉じこめたような「ド写実」です。
観ていると、のどかで美しい風景も、あまりのきめ細やかな描写が、なんだか哀しくなりました。
それはテレビで紹介されたような「孤高を好んだ生涯」が刷り込まれているのかもしれません。
いいとこ坊ちゃんで、東京帝国大学首席卒業も、彼の画家としての人生には、全く無意味だったかのような生き方です。
千葉県の片隅で自給自足で、生涯独身で画壇とも縁を嫌った一生だったそうですが、もっと
研究したらいろいろ事情がありそうな画家です。
写真で見ると、とても味わいある品のいい顔立ちなのに、醜いまでに自画像は感情をあらわにした絵ばかりでした。
1975年に85才で亡くなってますが、注目され始めたのは、最近らしいです。
このWebサイトでは、ボケ気味ですが、いい絵です。
画家の作品に込められた愛情が、時を越えて伝わります。
展覧会があったら、是非観たいです。