「エデンより彼方に」

 一月末深夜に録画しておいたのを、やっと見ました。
浜村淳がまず「感染列島」の紹介のあと、映画の各シーンを見せつつ「エデンー」の解説。
これで8割がたストーリーがわかってしまいました。
私はトッド・ヘインズ監督だから見たいと思ったけど、内容は全く知らなかったので、がっかり。
浜村淳は、いつもそう言いすぎなお方です。口調が名調子なので、短時間ながらストーリー展開がすっかりわかりました。
かなり魅力半減で見たのですが、なかなか良かったです。この映画に限ってストーリーはあまり重要じゃないです。
「私が1950年代を映画にしたらこうなるんです。」と監督が語ってるかのような、監督の悪趣味なまでの極彩色に染まった映画の世界がとても気に入りました。
一見平凡な主婦キャシーの日常の優雅なこと!
娘のバレエ教室、庭師の黒人男性、メイドの黒人女性、近所の友人とのお茶会、ゴージャスなホームパーティ、誰もが当然乗ってる大型車。
その日常に、夫の不倫(ゲイだった)や、庭師の黒人と親しくなって(一緒にレストランに行っただけ)町で噂になるというこの時代ならではの「特異な日常」も体験します。
でも、徹底した人工美と、べたべたなスクリーンミュージックの世界では、
まるでバービー人形のように登場する人は愉しんでも怒っても悲しんでも、どこか他人事のような血の通わない優雅さで、ただただ美しいがクドイのでありました〜

濃いホームパーティ

キャシーが家計簿をつけてるシーン。完璧なインテリアだがくどい色使い!

机の上さえ、きっちり鮮やかで優雅〜これは可愛い!