「ドラマスペシャル 白洲次郎」

 NHKhiで放送した「ドラマスペシャル;白洲次郎」がとっても重厚でした。*1
3回に分け合計約4.5時間の総集編でしたが、残念なことに第一回を録画し損ねました。
私は白洲次郎のことは、「戦後の財界人」「英語が流暢」「日本で始めてジーンズをはいた有名人」くらいしか知りませんでした。
一番興味を引いたのは、戦時中なのに妻の正子とは英語でやりとりしたり、この戦争は負ける、食糧難になると見越して、まだ誰も疎開なんてしない1940年に仕事を辞めて東京の郊外で農業を始めます。
また、自分に赤紙が来ても、怯まず「こんな戦争で死ぬわけにはいかないんだ」とコネのある大佐に握りつぶしてもらうのです。
戦後彼はアメリカ側との通訳で、「従順ならざる唯一の日本人」といわれたほど、卑屈にならず、自分の意見を堂々という稀少な日本人でしたが、戦後の吉田内閣時代の行動には謎も多いようです。
白洲次郎が「偉人」だったとは思えませんが、こういう日本にした100人の一人くらいに入るひとなんだと、初めて知りました。
 まあここまで真面目なドラマを、集中して見たかというと、白洲次郎役の伊勢谷友介と妻の正子役の中谷美紀の魅力も一因です。
二人とも他の俳優が思いつかないほど、なりきりでした。
白洲正子も後に骨董の目利きとなり、優れた随筆家でもありましたが、自由奔放な性格で戦争中もタバコをふかし、子育ても乳母にまかせっきりでした。
戦後次郎がマスコミに叩かれ「ラスプーチン」と週刊誌に書かれても「あら惚れ直したわ」と、泰然としてるのもなかなかな女性だと思いました。
それに二人とも、英語が上手いなあ
伊勢谷友介って「ガッチャマン」のイメージでしたが、モデルだったそうでスーツ姿もかっこいい。
結局、丸秘な仕事系は、存命中に廃棄してしまったようで、あくまでも謎なのも、第二次世界大戦って上層部がどう動いてたのか、疑問が後を引きます。
そうもっていく作り方も上手いなあ。