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現代と近世のフランス

 「優雅なハリネズミ」はとっても読みたかったフランスの小説。
やっと図書館で借りることができたのに、初めて知ったころより気持ちの鮮度が落ちてしまって…残念です。
読めてうれしいのにノリが悪い。
高級アパトルマンの住人たちのお話ですが、日本通の少女やオヅカクロウという日本人も登場します。
日本の小津映画にも詳しく、文学の歴史が深い国でこんな小説がベストセラーだなんて、単純にうれしいな。
 

優雅なハリネズミ

優雅なハリネズミ

 しかし、今とってものめりこんで読んでるのがこちらです。
ゴンクール兄弟の日記は、昔図書館でちらっと読みましたが19世紀〜20世紀のフランスに目がない私は気になる本でした。
他に河盛好蔵の「仏文壇史」ももう一度読みたい本です。
最近岩波文庫から上下巻で「ゴンクール日記」が発行され、
この偉大な奇才の日記が寝転んでおやつ食べながら読める時代がとうとうきました!
ゴンクール兄弟って小説家なんですが、読んだこともありません。
でも当時は、名声もあった方らしく、「ゴンクール賞」はフランスでは芥川賞みたいに今も意義のある文学賞です。
藤子不二雄みたいな、いやもっと濃いクェイ兄弟みたいな小説も日記さえも二人で一人の「作品」でした。

しかし、1851年12月から始まった日記も、弟は1870年1月19日で書くことをやめ6月に亡くなってしまいます。
序文で先に知った私は、ほんと悪趣味なんだけど、こんなに仲の良い兄弟の別れってどんなだろうと、そこから読んでしまった。
死因は梅毒。しかも脳をやられ廃人なっていく。
兄は、弟が亡くなると数カ月書くことができなかったが、この辛いが、どんなに親密な兄弟だったかも書くことで、彼は癒されていったのである。
ここに起こることはすべて過去にあったこと、登場する人はすべて生きて暮らしていたと思うとそれだけで、迫力がすごいです。
ちょうどジャポニズムが席巻した時代、こういった文化人のリアルな感想もわくわくします。

ゴンクールの日記(上) (岩波文庫)

ゴンクールの日記(上) (岩波文庫)