「ハーブ&ドロシー」

今年は、今年もか?映画館で映画を観ませんでしたねえ
月に囚われた男」以来です。
佐々木芽生という日本女性監督による、ドキュメンタリー映画です。*1
観てよかった〜〜
夫のハーブは郵便局員。妻のドロシーは図書館司書。
子供はいないけど、猫や熱帯魚とニューヨークでつつましく暮らしていました。
彼らが、有名になったのは、共通の趣味である、現代アートのコレクション。
ドロシーの所得を生活費にして、ハーブのお給料を30年以上アートのコレクション代にしてきました。
その結果が、なんと4000点以上のコレクション。
コレクターってお金持ちのイメージだけど、二人は1DKのアパートに住んでいる。
ハーブは高校中退で後に大学で美術の勉強もするのだけれど、審美眼がすごい。
ニューヨークのメジャーになった現代アートの芸術家たちも登場して、インタビューにも夫婦に対する愛情あるコメントで応じている。
私が実際に国立国際美術館で鑑賞したことがあるのは、多分「チャック・クロース」だけだと思う。
彼の初期の作品もコレクションの一つだ。
ハーブは、一作品じゃなく全部を見ようとする。完成されたスタイルまでの過程が面白いのだから。
多分、コンセプチュアルアート、ミニマルアートが、認められていない頃から、夫妻は買っていたから先見の目があったのだろう。、
部屋に飾る限界がくるとナショナルアートギャラリー2000点と、あとアメリカ全土の美術館に50点ずつ寄贈する。
これは、最大規模のプロジェクトだそう。
夫妻のアート購入の、決まりごとは、「自分たちの収入で買える値段」「彼らの小さなアパートに収まるサイズ」
でも、現代アートが好きだったんだなあ
作家たちにも、愛される様子がなぜか可愛らしい。
終わりの方で、ドロシーはパソコンを買う。その様子も可愛い。
こんな誰でもパソコンを持つ時代に、世界的作品に囲まれながら、持っていなかったんだ。
いいなあ。二人の純粋な価値観。