読書の楽しみ

 2月3日のテレビ「アメトーク!」は読書芸人特集だった。
久しぶりに純粋に読書が好きな人の話が聞けて、3回もビデオを見た。
特にこの特集のリーダー「又吉直樹」は本物の読書好きだった。
どちらかと言うと、ピースの相方のほうが存在感あった気がするのに、
この番組を見てから、私の中でちょっと魅力的な人に変身した。
又吉家の本棚の文庫の並べ方とか(出版社ごとに、太宰治芥川龍之介が多分全作品並んでいた。)、
馴染みの古本屋さんでのお買い物内容(友人が好きな作家のサイン本を見つけ、
レジまで持っていくが、お金が足りなくて買わない)とか、思わずにこにこしてしまう〜
ミツウラさんも言っていたが、本を夢中になって読んでいると、活字に吸い込まれてしまう錯覚に襲われる。
読書の楽しみとは、これを体験することなんじゃないかと、思う。

 お正月から、いつもバックにいれているのは「ラテンアメリカ十大小説」
この中のボルヘスの紹介が、暗喩に満ちていてとても好きだ。
ボルヘスは生涯小説は短編しか書かなかったので、幻想小説を読むノリで昔沢山読んだ。、
やっぱり衝撃的なのは、この本でもメインになっている「アレフ」だ。
家の中で全宇宙が凝縮した球をみる話。
簡単で、奥深く、イメージがわき、しかも途方もないスケールのある話だ。
去年、アメリカのアベントカレンダーをネットで購入したが、アイコンがスノードームで、中で
冬のロンドンのクリスマスシーズンが展開しているのだ。私は「アレフ」を連想した。
 他に、ガルシア=マルケスの「百年の孤独」ホセ・ドノソ「夜のみだらな鳥」は、昔読んだが余韻が残る小説だった。
未読の作品もあるので、その個所は小説を読んでからにしようと思う。
作者木村栄一氏の、ラテン文学への愛情ある目線と、教養(政治、芸術、古典文学etc何でもあり)も、読み易くてうれしい。

ラテンアメリカ十大小説 (岩波新書)

ラテンアメリカ十大小説 (岩波新書)

これ買いました。
第2図書係補佐 (幻冬舎よしもと文庫)

第2図書係補佐 (幻冬舎よしもと文庫)