「ミッドナイト・イン・パリ」

 とても楽しみにしていた映画でした。久々のウディ・アレン監督作品。
小さいですが、スチール写真を見て、絶対見たい!と思ったんです。

 主人公はアメリカ人で、美しい恋人もいて、アメリカで脚本家としてまあまあ成功しているのに、彼は不満であり、
パリに暮らして、小説を書くのが夢。
それで恋人とその両親とで、パリ旅行をするチャンスに恵まれても、
小説のネタはないか、ふらふらパリを彷徨ったりするのです。
すると…深夜同じ時間の同じ通りに馬車が現れて、乗り込むと、エコールドパリの世界へ!
この大事なシーンで、数分間なんですが、私も友人もいねむりしちゃいました!
退屈とかじゃないんです、ちょっと疲れてたんですねまー友人に聞けばいいわと思ってましたら、
後で聞くと同じシーンで友人も寝てしまったと判明。
最後まであの気に入ったゴッホの絵のような空の下を歩く主人公は、登場しなかったのです。
楽しみにしていたのに、
居眠りした時にあったわけ?
映画自体より、その疑問が今も消化されてません。

 主人公は、ピカソの愛人や、ダリなどと親しくなったり、ヘミングウェーに、書きかけの小説を批評してもらったり夢のような時を過ごします。
結局その時代に満足しない、ピカソの愛人と、もうひと世代昔に戻るのですが…
あーもっと教養があったらなあ。
これって笑えるセリフなんだろうなあと思わせるシーンが、あちこちありました。
パリの「マキシム」が私の大好きなゴッホの「夜のカフェ」(正式名忘れました)を再現したもので、絵の中に入っていくようで
うっとりしました。
20世紀初頭の芸術家の台頭するパリの華やかなシーンが美しく、こういうの映画にしたかったっていう気持ちがこもってました。
だいたいウディ・アレンは映画に登場しませんが、主人公の着てる格好がいつもの彼にそっくりなんです。
コットンパンツにカジュアルなシャツ。自分を投影させたんでしょうね。