SF小説とデヴィッド・ボウイ
雑誌「SFマガジン」4月号がデヴィッド・ボウイ追悼特集と知ったときはとても驚いた。
期待よりむしろそんなに「ネタ」がないのねと思った。
376ページ中、約20ページが追悼特集かあ‥
それでも日本のSF界の重鎮でありながら、ロックも関心を持ち続けた著名人ばかりで購入した価値はあったと思う。
登場されるSF作家に不満はないが、1970年代からボウイの名前をちらちら登場させ、インタビューもしていたSF評論家の岡田英明がいないのは何故だろう。ファンでもなかったが、「ダイヤモンドの犬」の頃、SFとボウイを公に同文中に書いていたのは岡田英明だけだったと思う。(ロック評論は岡田英明、SF関係は鏡明名義)
今のSFマガジンは全く読んでないが、私は愛読者だったこともある。
好きな作家は「ゼナ・ヘンダーソン」「レイ・ブラッドベリ」「カート・ヴォネガット」
かつてのSFの黄金期はちょうどボウイがミュージシャンとしてデビューしたころだと思う。
「ブラッド・ベリ、自作を語る」でボウイのコンサートに娘さんと行き、ボウイに「抱きつかれ」二日に渡ってお食事したときのことが書かれている。
ボウイはきっとうれしかったに違いない。
評論やSF小説の話をしたそうだ。
また手元に雑誌がないが、ボウイがインタヴューでSF小説を書いて映画化の予定でいたが、既に同じ内容の作品が映画化されると知って辞めた。それは「カプリコン1」だったと思う。
あとサミエル・ディレニーのSFにはボウイの「世界観」と似てると聞いたのですが、未読。
SFマガジンでこのボウイ特集を立ち上げた方々なら、私よりもっとこのあたりのボウイとSFを掘り下げられたのでは?
せっかく追悼という気持ちがあるのに、少し残念。
ネタはけっこうあると思うのだが。