ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッッド

今上映中の同名映画*1の原作です。
美形の結合双生児(肝臓が一つしかないのです。)の、ロックスターとしての成功、恋、兄弟の確執を関係者から聞いたドキュメンタリー。
私は、年末にCD店でこの映画のフライヤーを見つけたのですが、つい最近まで「実話」だと、勘違いしていました。
なんて痛ましいことだろう。
映画は1975年に設定で、少年たちはパンクロッカーで後のシド・ヴィシャスに影響を与えたとあり、
その頃はUKロックシーンもチェックしていたんだけどなあーこんなロッカーがいたとは!って気持ちが重かったんです。
 ところが…
SF界の巨匠ブライアン・W・オールディスが1977年に出版した「小説」の映画化だったんですね〜
これは、また凄い展開!
オールディズというと、「地球の長い午後」というSF小説が有名で、私も読みましたが、遠い未来すっかり植物に被われて蔓が月まで届いた地球の話です。
「ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッッド」もその小説の作家の作品とおもうと、
夢のシーンなどイメージ豊かで共通点もなくないのですが、何故こんな設定の小説を書いたのでしょうねえ
映画は未見ですが、Webサイトを見た限りかなりカッコイイ反面辛い内容みたいです。
小説の方がもっと激しくグロいのですが、逆にあり得ない内容なので、フィクションとして楽しめたし、映画ではあんまり重視されていない「3番目の頭」が鍵になっているので、ストーリーとして腑に落ちます。
映画のフライヤーは「結合した状態」ならこんな結末だよなあって話なので、余計リアル感があったんですね
映画で演じる、トムとバリーはジギー初期を思わせる美形の双子です。
痛ましい光景ですが、もちろんCGですよね?
特異な背景、栄光と挫折。「ジギー・スターダスト」を連想させて、こんな映画化がちょっと羨ましい。

ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド (河出文庫)

ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド (河出文庫)

地球の長い午後 (ハヤカワ文庫 SF 224)

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