ジギー・スターダスト・ザ・モーション・ピクチャー

 ゴールデンウィークにBSで、放映されたのでご覧になったかたも多いはず。
私は、この映画ボウイファン故にもどかしくて(もっとライブそのものを中心にして欲しかった)、評価はイマイチでした。
でもあのBS以来毎日このCD聞いているのですが、この日を映画にしてくれてありがとう!って、しみじみ思います。
「Waiting for You〜」と指さしたまま動かないデヴィッド・ボウイを、何年経っても畏怖の念で見続けて来ました。
この日→1973年7月3日のロンドン、ハマースミスオディオンは、タイムマシンがあったら是非最前列で観たい、「ZIGGY STARDUST」のラストショウの会った日です。
この音源は、ブ○○トレコード、レコード、1CD(sound+vision盤)と買い続け、この下のジギー・スターダスト・ザ・モーション・ピクチャー(CCCD)30周年限定スペシャル・エディションを去年買いました。
 ブ○○トレコードの「HIS MASTER'S VOICE」が出色でとくにかく狭い(キャパ3000人)会場の熱気も荒削りな音響も、当時の若いボウイの時代の寵児的雰囲気も、こちらが一番伝わります。もしどこかで見つけたら必聴の価値ありです。
ジェフ・ベックをゲストに「ジーン・ジニー」から「ラヴ・ミー・ドゥー」を繋げて歌うシーンも入ってます。
「今夜はツアーのラストショウで決して忘れられないだろう。」とラストの一曲「ROCK'N ROLL SUICIDE」を歌う前にデヴィッド・ボウイは聴衆に向かって言います。
その直後のファンの歓声はその場にいる幸せに満ちたものだったでしょう。
しかし、続けて「なぜなら永遠にもうショウはしないから。」ってボウイは言い放ちます。
戸惑うファンの叫びも、生々しいですし、早口で言うボウイのいい方も興奮しきった感じがでています。まさに天国から地獄の一瞬ですよねえ。
その後の「ROCK'N ROLL SUICIDE」は淡々と進みますが、バンドのメンバーも寝耳に水だったそうですし、ファンも信じられない気持ちと今を楽しみたい気持ちで揺れていたことでしょう。このあたり公式CDはさらーと流してるようで不満です。
 と、ブ○○レコードにべた惚れの私でしたが、ジギー30周年記念のほうも良いんですよ〜
まず、7月3日のチケットの半券や当時のこのショウーの記事のおまけが、わくわくします。
ボウイはあのショウではとにかく動く、着替える(5回!)、ミック・ロンソンと絡む歌うで、スタンドマイクも中央ばかり歌うのでは、全然ありませんでした。
このCDはトニー・ヴィスコンティによるリマスター盤なんですが、左右中央で歌うボウイの立ち位置がわかるんです!
これ、すばらしい臨場感です。
バックコーラスもバンドの誰が歌っているかわかるんです。
ちょっとエコーが良すぎて、こぎれいな大会場っぽいですけど、そうしたかったのでしょう。
私は、実は右耳3回、左耳2回中耳炎体験者で聴覚センスゼロなんですけど、
えらそうに言うと、「HIS MASTER'S VOICE」は観客の一人に疑似体験できて、sound+vision盤CDは映画を音楽鑑賞出来て、30周年限定スペシャル・エディションはあの特別な日を総合的に実感できるCDだと思います。