「葉桜の季節に君を想うということ 」歌野晶午著

葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)

葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)

 
 3年程前に友人が絶対面白い!とお薦めしてくれて、分厚い本をamazonマーケットプレイスで購入。
しかし…私日本の現代ミステリーって殆ど読まないんですよねえ
海外モノなら土地や人名、食べ物さえロマンチックに思えるのに、探偵、詐欺、悪徳商法、○俗、○クザ…どんどん引いてしまう。
それで放りっぱなしにしてましたが、今にぴったりな書名に再度挑戦。
うだこさんも、blogで読んだって言ってたしなあー
 半分あたりから、目が離せなくなり、昨日は用事があって出かけましたが、持ち歩き、最後はミスドでコーヒー2杯(おかわり自由)飲んで読了。
この後半の全てを覆い尽くす謎解きは見事だなあ。
ストーリーの構成に優れた作家ですねえ
イニシエーション・ラブ乾くるみもこういう構成が秀抜な小説ですよね
でも、私はここまで完璧なトリックで読者を引き込ませるってのが、面白いんだけど、タイプじゃないなあ
主人公のキャラのせいで、凄惨な内容でも読後感は爽やかでしたが、本を閉じたら忘れそう。
中途半端に終わって後引きずってもよいくらいのインパクトある世界観の小説が好きです。
たとえば、ルネ・ドマール「類推の山」