もう7月なんだ

 時の流れは、自分の身辺でのことも巧く消化出来ないうちにどんどん過ぎていくので、
ブログに書こうと思った楽しいことも、ちょっと事件なことも
「で、どうでしたっけ?」というほど、7月まで過ぎてみると綴るのがおっくうです。
 結局、肉親を失った時も、ずっと大好きなデヴィッド・ボウイが新アルバムを出した時も、
4月から咳が止まらず、数件の病院でも治らず、やっと7月にアレルギーとわかった長い辛い毎日も、
落ち込むほど新しい仕事で悩んでも、他にいろいろあっても…いつも片隅に本のことは考えてました。

V&A「デヴィッド・ボウイ回顧展」

ヴィクトリア&アルバートミュージアムは、私も大好きな博物館で、大昔20代のとき行きましたが、
手工芸を中心にコレクションしているという印象でもっとゆっくり見たいなあと思ってました。
その大好きな場所で「DAVID・BOWIE」というのが、本当に夢のようです。
イギリスのボウイ愛の奥深さに、はああとため息が出ます。

このブログの数少ない訪問者のCCさんがロンドン、V&Aにいかれました!
とても詳しく、ボウイファン目線で感想をコメント欄にいただきましたので、
「音楽」のカテゴリー、で、残しておきたくて、こちらに貼りました。
読んでいて、わくわくしました!

 CCさん、詳しい感想を寄せていただきありがとうございました!

☆CCさんんのコメント

V&Aに行ってきました。
前売りチケットは完売していたのですが、当日券が毎日450枚づつ発券されると聞いていたので
開館45分前に行きましたが既に50人程度並んでました。
開館時間にはざっと300人は並んで居たと思います。
たまたま日曜だったせいかもしれませんがさすがに凄い人気だと今更ながらビックリしました。

開館時間前に並んでいた方たちは、若い方は少なくて30代以上でした。
40〜50代が中心だったように思えました。

ご存知かもしれませんが
V&Aに限らず英国の美術館はどこも入場無料で特別展のみ入場料が必要です。
開館は10時、館内ロビーへ特別展のチケット購入に向かいます。
幸い10時15分には入場できそうなので料金10ポンドを支払います。
注:普通は15ポンドですが、60歳以上はシニア料金です(笑)

急いで会場を向かい、入口の側でイヤホーンを借ります。
イヤホーン無しでの入場は出来ません。
つまり貸出し数しか場内に居ない勘定で、これで混雑緩和をしています。
ゆとりを持って見れるのは嬉しかったですね。

入口にいきなり寛斎のトーキョーポップが現れボウイの世界にトリップしました。
展示にあわせてイヤホーンから音楽や解説などが聞こえてきます。
ツアーやPVで見た衣裳と音楽が記憶となって甦ります。

会場に居るだけで興奮し、どこで何が掛かっていたのかは全然覚えてないの(笑)
場内は写真はもちろんスケッチもダメ・・・
だからカタログとネット映像で見れる会場風景で追体験するしかありません。
カタログはネットで買えるのでお持ちですよね?

場内は比較的高い年齢層なのでキャーキャー・ワイワイはありません。
皆さん静かに興奮していらっしゃいます(笑)
あれこれ思い出に浸っている感じでしょうか・・・

会場は、順路に従って大小いくつかのお部屋に分かれててテーマ別・時代別の展示です。
子供の頃やデビュー前の展示まであったのはボウイ側から積極的な協力があったとのでしょう。

展示規模からするとざっと見ても30分は掛かりますね。
じっくり見ると最低でも2時間は必要かな。
いつまでも場内に居たら待ってる人が入れないということで私は1時間ちょっとで
出てきましたが、入口ではイヤホーン待ちの方が20人ほど列を成してました。

V&Aにはいくつかのショップがあります。
一番大きなショップはミュージアムショップで、ここでも特別展のカタログや絵はがきなどが買えますが
通称BOOK SHOPと呼ばれているところで関連グッズをメインに扱っています。
カタログや絵はがきなどの特別展の関連グッズだけでなく生写真、ポスター、本、CDやDVDなどが並び
ボウイファンなら大喜びしそうなお部屋になっています。
もしもチケットが入手できない場合は、せめてここだけでもと思っていた場所です。
高いものは無理なので絵はがき、特別展のポスター、ピンバッチ、布バッグ、鉛筆などコマゴマしたものを
15000円程度散財しましたが、コアなファンならこんなものじゃ済まないでしょうね・・・
作りがイマイチなので買わなかったのですが、稲妻模様がプリントされていている正方形の手鏡がありました。
顔を映すと自分の顔がアラジンセインのジャケットになるの。
お土産にしたらあまりのバカバカしさが反って受けたかも知れませんね。 買っておくのでした、失敗。

ほかにボウイ展のチラシなどタダで貰えるものは遠慮なく数枚貰って帰りました。
「行かないと貰えないレアなお宝だよ」と言いながら友だちに恩着せがましく配りましたが
タダだって分かってるのであまり感謝されないのが悔しい・・・(笑)

因みにカタログはハードカバー版は35ポンド、ペーパーバック版は25ポンドでした。
ハードカバー版を事前にネットで購入済みだったのでここでは買いませんでした・・・重いしね。

セルフリッジはロンドンで一番好きな百貨店で行くたびに必ず立ち寄ります。
店内グランドフロアにあるコンセプトストは旬のテーマで展開する期間限定ショップです。
ファッション関係のニュースで日本でもちょっと話題になったようでご存知かもしれませんが
いまはV&Aと連携してDavid Bowie is all yoursを開催中でした。
V&Aで販売しているグッズ以外に化粧品(イラマスカ=日本未発売ですよね)や洋服も販売してました。
http://style.selfridges.com/self-image/album/david-bowie-all-yours-london-concept-store#2663
http://www.illamasqua.com/socialise/david-bowie-is-all-yours-at-selfridges-london/

写真家の鋤田正義さんが4月にボウイの写真展をロンドンのギャラリーで開催されてましたが、
好評だったので6月にも再開催するそうですね。
http://www.snapgalleries.com/news/david-bowie-is-coming-back/

もしボウイの写真を1枚だけ選べと言われたら、
私は個人的には寛斎さんのトーキョーポップを着て両手を胸のところで蝶々見たいにしてるヤツが一番好きです。
最近出た鋤田さんの自伝の表紙には同じシリーズの別ショットが使われていますね。
次の1枚を選ぶとすればHEROSのアルバムに使われた「考える人」で二枚とも鋤田さんの作品です。
オリジナルネガを大きくプリントしたものが欲しいけど高くて(3500ポンド)買えません。

追伸:

  • .エスクワイヤのHERO特集は表紙が5種くらいあって、ロンドンでもボウイが表紙のヤツだけが完売で

   他は山のように残ってましたから、さすがボウイですね。

雑誌「装苑」でもボウイ展が特集されててビックリ! 
   VOGUEなら分かるけど・・・でも考えてみれば装苑もファッション雑誌ですからね

メモ

ご無沙汰です。
3月から、平穏じゃない毎日です。
やっと「記事を書く」気になれました。

 姉(夫の姉)が亡くなりました。
3月中旬に姉から定期検査異常なしメールをもらい、ほっとしたのに、
3月末に腹痛を訴え別の個所に8センチのガン発見。
姉は最後まで前向きで、治ることへの望みを捨てず、家族が呼ばれてあと2週間ですと医者には宣告されていた状態でも「今回のは時間かかりそうだから、しばらくいてね」と、夫に言ってました。
その翌朝、すっと消えるように亡くなりました。
姉は、独身で父が亡くなってからは札幌の家で一人暮らしでした。
家のことは何も語らず、逝ってしまいましたが、
どの8部屋も、姉のセンスの良いインテリアと愛しみにあふれています。
レース編みが趣味の一つで見事な作品だらけな半面、日ハムの大ファンで選手の写真も飾りまくり。
また料理も好きで、食器棚っぽいのは3つもあります。
この姉色に染まった家も、大阪の私たちには呆然とするばかりです。
夫は全部まとめて捨てる。家は売る。(もう買いたいかたが…)と、いうのですが、
物を捨てられない性分の私は、それが辛い。
お姉さんと一緒に雑貨屋さんや、食器屋さんで選んだ思い出も沢山あるのです。
突然のお別れで、お葬式が終わった翌日は、日没も気づかず夫と居間でぼーっとしていた時もありました。

 仕事が山積なのに、札幌へは2回帰り、来週もう一回戻る予定です。
そのたびに、介護施設にいる母にも面会しましたが、
母が一番元気でした。
しかし、事情があって無理に先に入所をお願いしたので、退所を迫られていると聞き、
一時は、大阪に来てもらうことも考えるほど悩みました。
結局「おカネ」で解決したのですが、このあたりも苦い思いでいっぱいです
 
 また4月職場が異動になりました。
仕事自体は変わらないみたいですが、全体的にチームが新編成され、場所も上司も変わりました。
同じフロアにあった古書修理のお仕事のチームとは別れたので、もうお手伝いできないだろうなあ
でも、新しいチームも明るく元気のよい方々ばかりなので、うれしい。
仕事のことを考えているときは、やっぱりこの仕事は好きだなあっと元気をもらえます。
 
 3月中旬あたりから咳が止まらず、はじめは食後と就眠時だけでしたが、お葬式でもコンコン始まり
これはまずいと病院へ。しかしまったく効かず、ほぼひと月まともに眠ることができませんでした。
アレルギー性鼻炎と風邪から喘息に移行か?と、病院をまた変えた今週やっとぐっすり9時間眠りました!
咳も治まってます。 

 お姉さんは、たぶん覚悟していたんだろうなあ
家中どの引き出しも、キチンと整理整頓がゆきとどいています。
私にはとても考え深い、重い3月〜5月でした。

「YOUは何しに日本へ?」

 水曜の夜中にテレビ大阪で放送されてるドキュメントですが、面白いですねえ
毎回見てるわけじゃないけど、空港で出会う外国人に簡単なインタヴューをするだけの番組ですが、
当然ながら同じ人はいなくて皆さまざまな目的で来日するわけです。
それが、面白い!
 とくに昨日は目から鱗でした。
20代のフランス人の男性に、決まり文句の「YOUはー」と聞きますと、
彼は15回も来日していて、今はJリーグを応援している。
浦和レッズのファン、柏木、原口がいいとか流暢な日本語で語る。
同行してもいい?とスタッフが聞いて断わられたのにこっそり試合に行く。
すると外国人サポーターがいるわ、いるわーびっくりでした。
その日は田中達也がアルビレクッス新潟に変わる日で、
田中達也退団セレモニーの前で彼の歌!を歌い旗を振り泣き…
その中に号泣する、先日の空港でのフランス人を見つけるのです。
彼はこの一体感が好きだと言ってました。
フランス→サッカー→ジタンしか浮かばなかった私は、Jリーグにはまる熱い外国人たちに本当に
驚きました。
私は、間違ったサッカー観(国粋主義的なTV朝日の煽り)をもっていた気さえ今しています。
赤浦和のサポーターは国とかまったく関係なく、熱かったなあ
*1

『書店員ミチルの身の上話』

 我が家には私のテレビチャンネル権がほとんどありません。
たいてい録画するのですが、ドラマやバラエティをほとんど見なくなりました。
なんかもったいないなあと思うのですが…
それでも「書店員ミチルの身の上話」は全部でないけど観てきました。
NHKでコマーシャルがない、週一30分程度なのでじっくり集中できるという物理的理由でした。
でも、展開が早くて結構面白い。
地方にすむ書店員のミチル(戸田恵梨香)は、仕事関係で東京から出張してくる男の不倫相手であり、
先輩たちに頼まれた宝くじを買いに外出したついでに、その男に東京までついて行ってしまう。
同郷で親しかった竹井(高良健吾)のマンションにひとまず落ち着くが、
宝くじの一枚が2億当選していたことから、どんどんミチルの周囲があり得ない方向に進んでいく。
原作「身の上話」佐藤正午も2日で読んでしまったが、かなり脇役の設定が違うのが驚き。
でも、私の中では、本を読んでいるときもミチルは戸田恵梨香、竹井は高良健吾だったのだから違和感はなかった。
この二人は、私も知っていて好きな俳優だったし。
それにしても大胆な推理小説だなあ
淡々とミチルの動向を語るのは(テレビも、本も)ミチルの夫なのだが、
ミチル恋人は東京まで追いかけてきてあっさり殺されるのだ。
異常な環境に翻弄されるミチルを平然と語る夫がこれから登場するのかあ?っとまずここから引き込まれてしまった。
それに竹井は最初から、悪の香りがしたが、なぜこんな魅力のないミチルちゃんが好きなんだろう。
ミチルは、なぜこんなに尽くしてくれる竹井に疑問をもたなかったのかな。
かなり分厚かったけど、面白かった!
竹井とミチルの関係は、ドラマ「ずっとあなたが好きだった」を思い出した。

身の上話 (光文社文庫)

身の上話 (光文社文庫)

『ムーンライツ・キングダム』

今週は仕事で落ち込み、こんな日にはぴったりな映画が上映中なのはラッキーだった。
監督はウェス・アンダーソン
あの映画「ライフ・アクアティック」でボウイファンには有名な監督だ。
ウクレレ伴奏で映画のストーリーと並行して、ボウイ初期の曲が歌われる)
あれ、2004年だったんだなあ。そもそも監督を知ったのは「天才マックスの世界」だ。
私は、この映画が一番だなあ。と、思っていた。
でも、今は、「ムーンライツ・キングダム」*1
ですねえ!!
ロマンチックで、可愛くって、伝説があって、自然が美しい小島に住むのに、インテリア(とくに子供部屋)がかっこいいし、ファッションがそれぞれの個性にぴったり!
沢山好きなシーンがあった。
とくにスージーが駆け落ちするとき持ち出した図書館の本。
女の魔法使いが好きと、駆け落ち相手のサム(二人は12歳)に朗読する。
確か彼女のスーツケースには6冊入っていて
監督の選んだファンタジーに興味があって、映画の最後に表示された時、
なんだ既成の本かと思ったら、パンフレットによると関係者の女性が表紙を描いたとあって、芸が細かくて泣きたいほどだ。
サムのボーイスカウトの「バッチ」とか、スージーの手放さない双眼鏡の理由とか。もうかわいくて奥深くてたまらないです。
最後のキャンプ地の夢のような美しさ。
あーティルダ・スウィントンの美しさも書くのを忘れるところだった。
監督脚本プロデューサーウェス・アンダーソン+脚本ロマン・コッポラ
趣味のいい映画監督、これからが楽しみだ。

ルーファス・ウェインライト

 友人のお気に入り。ロックでもジャズでもオペラでもルーファスのものにしてしまう。
初回来日はそんなに関心ありませんで、パス。
前回の来日(2010年)ごろに、ずぼっとハマりました。ライブも行きました。
ジュディ・ガーランドのパフォーマンスをグラストンベリーフェスをyoutubeで見まして、
なにか歌が上手いとか芸達者だけじゃない、歌うことに魂あるなあって感動しました。
その後この曲↓が大好きになり…今聞いてもベスト1だなあ!ちなみに、David・BowieがiPodに入れてる曲にあったのがこれ↓(何年か前のボウイネットに載っていた)そのこの彼が来月来日します。もちろんライブには行きます。どうか上2曲歌ってくれますように!