「こおろぎ嬢」

 恵文社のネットで知りました。*1
尾崎翠の短編小説「歩行」「地下室アントンの一夜」「こおろぎ嬢」を鳥取県倉吉市在住の渡辺法子さんが漫画化した作品集です。
ネットで購入したので届くまで、とても楽しみでした。
簡易製本で、学校で配られた文集のようなカタチです。
漫画自体は、失礼な表現かもしれないけど素朴な絵柄で、もうちょっと登場人物にビジュアル的魅力があっても…て、思うのですが。華やか過ぎてもこの作品に合わないんですけどね。
 でも全体的に漫画になっても「尾崎翠の寂しいけれど風通しのよい世界」が感じられ、私は台詞が手書きというのも、とても気に入りました。
この作品への愛情が感じられましたね。
あとがきで、以前映画「第7官界彷徨〜尾崎翠を探して〜」を監督した浜野佐知さんが漫画収録作品の連作を映画化し撮影に入っていることを知りました!
わーー楽しみだなあ〜
それから鳥取県には「尾崎翠フォーラム」があるんですね、ちっとも知りませんでした。*2
尾崎翠はずっと前に夢中になって読んだ作家ですが、
故郷でしっかり評価されていると知り、ちょっとうれしかった。

尾崎翠集成〈上〉 (ちくま文庫)

尾崎翠集成〈上〉 (ちくま文庫)