「見る美聞く美思う美」;「画家バルチュス」とともに見つけた日本の心 

画家の妻というと、一番関心あったのは、バルチュスの妻節子夫人だ。
何年か前の「家庭画報」で、彼女も画家と知り、ちょっと驚いた。
気むずかしいバルチュスの妻というだけで、大仕事なのかと思ったら、器用な人で手芸も
得意な方だった。

副題のとおりの随筆集だが、自伝的な要素もあり、大学生の時34歳年上のバルチュスと
出会い結婚した彼女のその後も、非常に衝撃的だった。
異国で、20代の時に長男2歳を難病で失い、続き手母親を自殺で失うなんて、不幸中の不幸かもしれない。
でも、この本を読み終えたときに思ったのは、彼女の心の強さ、豊かさ、明るさだ。
どうしたら、こんな女性になれるのかなあ〜
魅力的な女性たちだけれど、多くの苦難をこえて・・・たどり着く。と思うと、
今のへなちょこな自分でも、まあいいかあと納得するのでした。